なぜマッサージを始めようと思ったのですか?
もともと高校生のころからこの仕事のことを考えていましたが、きっかけや理由があったわけではなく、私にとってはごく自然な流れでした。
20代前半のときにマッサージの仕事を始め、10年弱、都内や神奈川県で勤務したのちに、2年半の間石垣島で勤務しました。石垣島では、ごくシンプルな暮らしをしていたと思います。朝少し海に入って、ご飯食べて仕事して、寝る笑 そんな感じでした。
なぜラオスでマッサージを教えてみようと思われたのでしょうか?
どこで教えるかにこだわりがあったわけではなく、たまたま今回ご縁があったのでラオスに来ることができました。
実際にラオスでマッサージを教え始めて気が付いたことはありますか
人の身体は様々ですし、施術方もたくさんあり、最近もマッサージについて色々研究がなされていますが、やはり、サバーイ(気持ちいい)は正義!ということに気づきました。
驚いたことは、訓練生同士お互いにマッサージの練習をしていて、相手が間違うとすぐに修正し合ったり、教え合ったりしていたこと。日本でもインストラクターの経験がありますが、生徒さん同士遠慮してしまうので、こうはいきません。
4週間のプログラムのなかで、4週間目の月曜日に認定テストをする予定でした。でも彼女たちは最初、2~3日練習しただけで、『訓練はそろそろもう終わり?(技を習得したから)』と聞いてきたのです。まさかそんなはずはなく、これから毎日練習するんだよと伝えてからテストまでの2週間は、とにかくなるべく飽きさせないように、楽しくマッサージして欲しい思いで色々と試行錯誤しました。
それでも苦しい日もありました。
同じことをひたすら繰り返すので、飽きてしまうんです。なぜまだ練習しなければいけないのか、次の他の技はいつ教えてくれるのか、そんな空気が流れる日もありました。でもなんとか毎日練習をして、だんだんと上手になり、テストのときはみんなすごく緊張していたけど、一度目のテストで全員合格することができました。
次の日、全員合格だと伝えるとみんなすごく喜んで、始めた頃はよくわからずにマッサージをしていた子達が、楽しさも増して、言わなくても練習するようになっていました。楽しんでいるとこを見ることができたのが一番嬉しかったです。
ソンパオに暮らす女性たちのよさを表すなら?
みんな穏やかで、優しいところです!!
ソンパオに暮らす女性たちは、障がいをもっている方が多いですが、困難を乗り越えてどのような女性となっていって欲しいと願いますか。
施設で暮らす女性たちは、身体に障害を持っていても、身体が健常者の私よりも上手なことやできることがとても多く、尊敬しています。もちろん今まで生きてきて難しいことや困難なことはたくさんあったと思いますし、私の想像に及ばないでしょう。でも不便なことはあるけど、不自由ではないと過ごしていて感じます。
マッサージの訓練生に対しては、是非カリスマスタッフになって!と思っていますが、それ以外にどうなって欲しいとかは特にないです。ありのままでいるなかで、ときに良い日があったり、ときに辛い日があったり、様々な毎日を送りながら少しずつ自分が変化したり、そうした積み重ねでみんなの人生は成り立っていくものと思います。
[…] また2018年後半はマッサージのトレーニングに神先生が参加してくれました。モノづくり以外の職業選択を提示できているのは前進だと思います。足の障がいがあっても、足つぼマッサージやハンドマッサージを出来るようになるかもしれない、自分たちでお店を開けるようになるかもしれない。夢を語れることの素晴らしさ、目的を持つことの力強さを教えていただきました。 […]